形而上学の歴史と変遷
アリストテレス以後、スコラ哲学の学者たちによって、形而上学は発展を続けていきます。
この時代の著名な学者としては、トマス・アキナスが挙げられます。
キリスト教的な時代背景から、このころの形而上学というのは、神を認識することが最大の目標であるとされていました。
観察や経験によらず、純粋な理性によってのみ獲得できる認識…つまり、ア・プリオリと呼ばれる原理がその出発点とされ、この原理そのものが、世界を構成する実体であるとされました。
一元論と二元論
この実体がひとつと考える考え方を一元論、ふたつと考える考え方を二元論、それ以上と考える考え方を多元論と呼びます。
同じ一元論の中でも、その実体を物質とみなすのか、精神的な存在とみなすかによっても、議論が分かれます。
スピノザは、自然、つまりすべての実体がすなわち神であるという汎神論的な一元論を唱えました。
これに対し、デカルトは精神と物質を別の実体であるとした二元論を唱えています。
カントの登場
近代になって、科学の発展と共に、形而上学的な世界の捉え方は、疑問視されるようになります。
経験論が展開されるようになり、これまで主流だった実体の認識を重要視する考え方が薄れてきます。
ここにカントが登場します。
カントは、人間は本来持っている形式によって、認識する対象を作り出すという理論を発表します。
カントの哲学は、超越論的哲学と称され、のちに「純粋理性批判」という書物に表されることになります。